退職金が入ったら考えること

早期退職

最初に銀行から連絡がきます

退職後まもなく、受取先の某都市銀行から携帯電話に連絡がありました。退職金の運用をしませんか?との勧誘です。
退職時当初は、事業で使う目途を決めているわけではありませんでした。銀行が勧める運用についてはメリットのある話か確認するため、とりあえず店にいきました。


担当の女性銀行員は、日本の金利が低いことから外貨建ての債券を勧めてきました。
「もし、使う目処が決まっていないのでしたら、仮に1,000万円を預けていただくと、金利が〇%だから、3年でいくら…」

おいおい・・・

確かに、一度に多くのお金を投資しないとリターンも増えないけれど、長期間で、しかも為替リスクを軽視してどうするんだ。
この話を聞いていたころは、1ドル150円近辺をさまよっていたころなので、130~140円台に円が戻る可能性がありました。実際、年末に一度円高にふれました。仮に、20円円高に振れてしまったら、単純に200万円近く損してしまう計算です。

銀行が、退職者に最優先に勧めるセールスする金融商品がこれでいいのか?疑問に思いました。

リスクを気にしない人に見られたのかもしれません。
帰宅後に、いくつかの都市銀行のホームページをのぞいてみることにしました。

下のリンクを見る限り、どれも比較的安全志向のように感じます。実際の営業では、もっとアグレッシブなのでしょうか。

①みずほ銀行
退職金を運用して、老後資金を増やす方法 | みずほ銀行 (mizuhobank.co.jp)
総論が書いてあるだけで、特に具体的なおすすめ商品の言及はありません。店頭で紹介するのでしょうか。

②三菱UFJ銀行
退職金の運用をお考えのお客さまへのご案内(代表的な商品) | 三菱UFJ銀行 (mufg.jp)
こちらは、円預金、海外預金、投資信託などとリンクがふられています。また、投資一任契約をしてお任せするプランもあります。怖いけれども、少し興味が湧くところです。

③りそな銀行
退職金コース(りそなの資金運用プラン)|りそな銀行 (resonabank.co.jp)
りそなでは、ポイントシステムを採用しており、運用実績に応じて多少ポイントが付与されるようになっています。

④三井住友銀行
退職金の運用は資産づくりセットで : 三井住友銀行 (smbc.co.jp)
円定期預金と相談のリンクがある程度です。

⑤三菱UFJ信託銀行
ご退職者特別プラン : 三菱UFJ信託銀行 (mufg.jp)
信託銀行だけあって、ファンドラップコースが主力なようです。

私が提案にあまり乗り気でないことを察すると、件の女性銀行員は国債を勧めてきました。国債、そりゃ安全です。ただ、低金利であるため、こちらも正直魅力的ではありません。

結局、話を一通り聞いて、そのまま店を出ました。翌年から始まる新NISAに向けて、しばらく普通預金で放置することとしました。

そして、次に住宅ローンの返済について、考え始めました。

住宅ローンを完済すべきか

退職後も住宅ローンが残っていて、毎月引き落としがあると、心理的に不安になります。
定説では「退職したら、住宅ローンは完済しておく」べきです。
その一方で、退職金で一括返済してしまうと、手元資金が減ってしまいます。

住宅ローンは、低金利のローンです。仮に金利1%だとすると、繰り上げ返済しても、恩恵は1%分の金利ということになります。それならば、ローン返済せずに、3~4%の投資信託でも買って運用すれば、金利の差額分だけ得をするということになります。

ここまでは、頭の体操です。実際、私は一括返済してしまいました。
理由は
①残債が少なかった
②毎月の返済で、徐々に預金残高が蝕まれていくことがつらかった
③運用しても、20%近く税金を取られてしまい、実質的な儲けが少ないと感じた からです。

ちなみに残債は、約300万円でした。住宅ローン金利は年間約3万円で、仮に3%で運用すれば約9万円の利益です。20%の税金がかかりますから、手取りの利益は9万円×(1-0.2)=7.2万円です。もっとも、投資信託のリターンは長期投資が前提です。投資開始して1年後の利息が3%という保証はありません。マイナスとなることも、十分ありえます。私は、3年程度の短期目線で考えていたので、この計算シミュレーションには魅力を感じませんでした。

また、これまで一括返済をしたことがなかったので、まとまった資金が入ったときに、一度経験をしてみたかった気持ちもありました。そこで、一括返済をすることにしました。

窓口で返済すると手数料がかかるので、スマホアプリから返済しました。あいにく、万円単位での返済しか受け付けてもらえず、端数の残債が残りました。毎月数十円程度の引き落としが、現在も続いています。
また、家についた抵当権も抹消されてはいません。もっとも、根抵当権ではないので、住宅ローン以外の債務はありませんし、残債は金融機関で調べればすぐにわかるので、抵当権が剥がれていないことが不動産価値を低くすることはありません。


コメント

タイトルとURLをコピーしました