「負け組50代転職の極意」を読む

メンタルヘルス

2024年9月3日号の「週刊SPA」の記事を読んで、感想をお話しします。筆者も、れっきとした「負け組」であり、こういうタイトルにはムカッとくるのですが、怒りで煽って関心を寄せるのが、SPAのやり方なのでしょう。

無残なシニア転職

かつては、40代以上の転職は困難と言われていましたが、昨今の人材難もあり、転職市場が活況になったという記事を見かける点に、批判をしています。

この点は、記事のとおりであると思います。

2019年の雇用対策法によって、求人の年齢制限が撤廃されましたが、中高年が応募しても、基本的には採用されません。この法律は、何ら機能していません。

シニアの転職は二極分化

当たり前のことではありますが、高いスキルやコネがあるシニアは、恵まれた転職が可能です。

弁護士や会計士などの難関資格合格者は、資格がある分有利ではありますが、単に資格を持っているだけでは高額の案件にありつけるようではありません。

たとえば、某市役所の法務部門の弁護士の条件は、年収600万円でした。実働時間が短いのかもしれませんが、弁護士資格にしては正直高額とはいえません。

そして、世の中の大半は、特別な能力を持たない「普通の人」なので、恵まれた転職条件の仕事を得るのは困難です。

諦めずにがんばった人のエピソード

「負け組50代」などと絶望的なタイトルかつ内容ですと、記事を読んだ人は自殺しかねませんから(笑)、幾ばくかの希望をちりばめております。

  • 健康だけが取り柄だと開き直って求職した
  • ダメもとで、100社以上応募した

その結果、状況が多少好転したとということです。この程度の開き直り、やけくそさは生きていくのに必要だと思います。

人事のプロによる「求められる50代人材」

記事では、いろいろと言ってくれています

  • 話が否定から始まる人はいらない
  • プライドが高い人はいらない
  • キャリアビジョンが不透明な人はいらない
  • 年下世代とうまくやれない人はいらない など

筆者は、まっさきに「いらない」烙印を押されると思います。50年近く生きていれば、それなりの経験と知識が備わっているので、ある程度のプライドはあって当然です。そのプライドが邪魔して、年下世代とのコミュニケーションが不全になることが問題なのです。

最近の人事は、若い人優先、女性優先の気風がありますが、そこから上がってくる人たちの実力のなさに、あきれることもしばしばあります。何事も、やりすぎはよくないのです。

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