早期退職者が気を付けるべき「肥満」

早期退職

太りやすい50代

早期退職で気持ちがたそがれている中に、肥満の魔の手が差し迫っている方も多いでしょう。50代に近づいて体重が10キログラム以上増えてしまうことが、結構あります(自分もそうです)

脂肪1キログラムには、約7,000kcalのエネルギーがあります。食事に換算すると、約3日分に相当します。1キログラム体重を減らすのは、何とも大変なことです。

生活が便利になった現代は、肉体労働の機会が格段に減っています。一方、おいしいものが増えて、カロリー摂取の機会が増えました。自ら心がけて、積極的に運動を続けないと、太る一方です。

BMIについて

BMIについては、すでに知っている人も多いと思いますが、簡単に説明します。

肥満度を表すBMI(ボディマス係数)は、体重(kg)/身長(cm)×身長(cm)で表されます。このBMIは、体脂肪率との相関があるので、世界中で使用されています。

世界保健機関(WHO)では、BMI25以上を「過体重」、30以上を「肥満」としています。日本人は、軽度の肥満でも糖尿病などにかかりやすいため、25以上を「肥満」としています。

BMIの数値が増えるリスク

一般的に、BMIが1増えると、糖尿病の発症リスクが20%増えると言われています。

また、BMI25以上の人が高血圧を発症する確率は、BMI18~25未満の人の2~3倍に増えるとも言われています。

そのほか、高コレステロール血症、がん、心疾患といった病気も、BMI25以上だと増えると言われています。

腹囲にも要注意

また、男性85cm以上、女性90cm以上の腹囲の人も要注意となります。

腹囲の大きさは、内臓脂肪の量と相関があります。内臓脂肪型肥満は、糖尿病や高血圧、高脂血症などの発症リスクが高いと言われています。

内臓脂肪型肥満は、男性に多いとされています。女性は、女性ホルモンの影響で、皮下脂肪に肥満がたまる人が多いからです。

なぜ、内臓脂肪がよくないのか

一説には、内臓脂肪の脂肪酸を細菌と間違えて、免疫細胞が活発に動き、炎症反応を起こすと言われています。この炎症反応によって、悪玉ホルモンと言われている「アディポカイン」が分泌され、これが糖尿病などの病気を引き起こすと感がられているのです。

糖尿病

日本には、約1,000万人の糖尿病患者がいると言われています。糖尿病は男性のほうが多く、60代以上では約20%以上が糖尿病と言われています。

糖尿病には、1型と2型があります。1型は、すい臓の不全が原因です。肥満が原因で起きるのは、2型です。

糖尿病は、血糖値をコントロールするホルモンであるインスリンの働きが悪くなることでおこります。インスリンは、血糖値を下げることができる唯一のホルモンなので、インスリンが働かなくなると血糖値が上がってしまいます。

血糖値があがると、血管内に終末糖化産物(AGEs)と呼ばれる物質ができて、血管を損傷します。このうちの病気の一つが「糖尿病性腎症」で、この病気にかかると、人工透析を受ける必要が出てきます。

男性に多い肥満

男性全体の肥満は、全体の30%です。女性は、男性よりも肥満の割合は小さいですが、高齢になると割合が高くなります。男性は、外見に無頓着な人が多いことや、食事の量が多いことなどが、肥満率が高い原因でしょう。

糖尿病も、同様に男性の方が多い病気です。繰り返しになりますが、2型糖尿病にならないよう、退職者の人は細心の注意が必要です。

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